しょぼーん(どうもすみません)

「どうもすみませんでした」ブラジル柔術のマスター、ホセ・ジョアオは、帯を締めながら呟いた。「ロシアントップチームなど、他の国にもトップチームと称されるものはありますが、私達は、自分達のことを単に「トップチーム」と呼びます。ブラジルという狭い枠に収まったときにだけ、トップだという自覚がまったくないからです」「私達は全世界で、トップなのです。それなので、ブラジリアントップチームとは呼ばず、単にトップチームと呼ぶのです」僕が手を伸ばすと、すぐに足でからめとられ、今は既に変形の三角締につかまり、意識が段々と薄れて行く。この世で最後に言い残すとすれば、
「蔭山君、デリカシー的なものが欠けたバカで愚鈍な先輩で余計な手ばかりかけてしまいごめんなさい。」あるいは「件のはてなの方、勝手なことを書いてすみませんでした(誉めらているっぽいと30倍ぐらいの勢いで解釈する癖があるのです)」
もうすぐ文学のトップチームことJuniperの反省会兼打ち上げが行われるので、これから駅に向かわなくてはならないのだが、三角締はますます僕の体を締め付けに入り始めた……。